2006年01月24日
かた足だちょうのエルフ
エルフは、若くて強くて、すばらしく大きなダチョウです。子ども大好きで、面倒見が良く、草原の人気者。ライオンやジャッカルから、勇敢にみんなを守ってくれます。ある日、ライオンの前に立ちはだかったエルフ、ライオンを追い払ったけれど、片足を失ってしまいます。それから、苦しい日々が始まりました。餌を探すのも一苦労、最初のうちは助けてくれるイノシシやシマウマもいたけれど、それぞれ自分の家族を養うのに精一杯、エルフはだんだんとこんなから忘れられていきました。エルフはやせ細り、背ばかりが高くなったようです。
そんなエルフですが、クロヒョウがおそってきたとき、夢中で子どもたちを助けます。自分のことなど忘れて、子どもたちを背中に乗せ、体を硬くしてじっとがんばります。みんなはとても安全なところにいるような気持ちになり、そして実際にエルフは大きく高くなっていたのです。最後の最後だけは書きませんが、このお話は、私にとって心に深くしみました。
長く闘病していた友達が、先週亡くなり、今日は告別式でした。エルフのような人でした。ただベッドに寝ているだけでも、人に何かを与えてくれる人でした。
私はこのお話を、2カ月ほど前に息子に読んでやりながら、彼女とだぶって、涙が止まりませんでした。息子も一緒に泣いてくれました。実際、彼女は背が高くて、もともとスリムなのに、もっともっとやせてしまったのです。
会葬御礼のカードの他に、喪主を務めた社会人1年生の娘が書いた、挨拶状を頂きました。その中に、彼女の日記が引用されていて、まるでエルフそのもの生き方を志していたということを知りました。
人のために何ができるだろうか? それをよろこびと思えるだろうか。と、自分を振り返ることを、今私に与えてくれたのも彼女です。合掌。
新心にのこる2年生のよみもの
の中に入っている「かた足ダチョウのエルフ」。ポプラ社より単行本がでています(おのきがく作・絵/ポプラ社)。

